○勝負師のグルーヴ。 ◇タイトルマッチ。ボクシングやプロレスとかのアレ。テレビとかだとベルト争奪戦って言ってる。けど、争奪してるのはベルトじゃない。チャンピオンって位。 チャンピオンが防衛し、挑戦者が奪取するのは目に見えないもの。王座、チャン…

○クリストファー・ノーラン監督「ダークナイトライジング」感想。 ◇「ダークナイトライジング」観た。マイケル・ケイン演じる執事アルフレッド、今回大分出番が多くて妙だなって思ったんだけど。。。そう来るか!と膝を打った。 前作「ダークナイト」から8…

○ファットマン、一輪車、花火。 大林宣彦監督『この空の花 ―長岡花火物語』感想。 ◇不可思議な映画体験だった。「観た」というより、「映画を浴び」たという感じ。 新潟県長岡の花火は、空襲で死んだ長岡市民に対する鎮魂の祭イベントなのだそうだ。そして、…

○巷で賛否両論の「愛と誠」観た。◇伊集院光というラジオ界の怪物がいる。彼のラジオの熱心なリスナーたちは、彼の活動を二分し、白と黒の伊集院がいるという。 白の伊集院とは、クイズ番組で抜群の正答率を誇り、爆笑問題太田の暴れっぷりを汗びっしょりでな…

○武田勝という醍醐味。◇日本ハムファイターズの武田勝は面白い投手だ。3年連続の二桁勝利(2009〜2011)。今期は味方打線がアレで、5勝と勝星はさほどだが、1.87という防御率を誇っている。立派なものだ。 彼の活躍を眺めていると、ピッチャーがボ…

○イラン女はつらいよ - アスガル・ファルハーディー監督「別離」感想。 ◇イラン映画「別離」観た。娘の将来を考えると、この国じゃダメ派の嫁とボケた自分を残して海外移住はムリ派の亭主の別居のハナシ。 亭主は実家に戻った嫁の代わりにホームヘルパーを雇…

○ 内なる投手 - 江夏豊著「エースの資格」感想。 (PHP新書) オレは子供のときのイメージを大切にしている。自分が子供のときってどんな人がカッコよかったのかなって考えているわけですよ。そのカッコよかった人を実践したい。今の大人になった自分で。 上に…

○本郷和人著「謎とき 平清盛」 (文春文庫) ◇本郷さんは日本中世史が専門の東大の先生。「石井進氏、五味文彦氏に師事」と本書略歴にあり、大体のスタンスも分かる。 で、本郷さん今回の松山 ケンイチ主演のNHK大河ドラマ「平清盛」の時代考証にあたってお…

元木泰雄著「河内源氏 - 頼朝を生んだ武士本流」感想。 (中公新書) ◇摂関家の神通力も衰え、院、天皇、摂関家。三つどもえ、あるいは寺院を巻き込んでの四つともえの政治がゲーム化一途をたどり、地方は云うにおよばず洛中の治安まで悪化を招いた平安後期、…

○為義、百年分の不運の巻/元木泰雄著「河内源氏 - 頼朝を生んだ武士本流」読み中。 (中公新書)剛直な政治家師通の急死。それは藤原摂関家においては前途多難の前触れで、白河院とっては吉兆だった。院はこの機会を逃さず、摂関家から政治の主導権を奪い、い…

○義朝の躍進の巻/元木泰雄著「河内源氏 - 頼朝を生んだ武士本流」読み中。 (中公新書) ◇義朝の生涯における最大のターニングポイントといえる出来事、それは仁平三年(1153)3月28日の下野守就任だったらしい。 義朝の破格の出世は、彼の骨折りに対する褒美…

○元木泰雄著「河内源氏 - 頼朝を生んだ武士本流」読み中。 (中公新書) ◇河内源氏の成立(第一章)、東国と奥州の兵乱(第二章)、八幡太郎の光と影(第三章)という按配で朝廷政治のなかでの河内源氏の立場、その盛衰を時系列に綴ったもの。 この三章までは…

○2011年の収穫。 1.菊地成孔・大谷能生「アフロ・ディズニー2」 (文藝春秋) 付箋貼りまくりで読んだ一冊。ボディーブローのようにグングン効いてくる本。なかでも松尾潔の回が印象的。 感想はこちら。 http://d.hatena.ne.jp/yasulog/20110514/p1ア…

○投低打高の時代。 ◇飛ばないとされる統一球も結局は打てるようになる、とノムさんがその著書「野村の見立て」に書いていた。 理由は、ピッチングマシーンの普及。アレでどんどん練習していけば、プロで飯食ってる連中なら打てるようになるのも時間の問題と…

○映画「モテキ」感想。 ◇ドラマ版「モテキ」みたとき、藤本幸世(森山未來)の心の声のダメぶりに圧倒された。 体温低そうなのルックスに相反し、内面は汗だくな饒舌キャラ。煩悩全開に自分保身を語りまくる身もフタもなさがある種壮快だった。 幸世の心の声…

○100均棚と想像力 ー 片岡義男著「木曜日を左に曲がる」雑感。 ◇小説を読む。それは「小説家」というフィルター越しに現実世界眺める行為かのかもしれない。小説家の職能、存在意義をそんなふうに漠然と思っていた。それが最近、絶対そうだと確信に変わっ…

tv

○巨匠と不肖。 ◇NHKでやってた「ふたり「コクリコ坂・300日戦争〜宮崎駿×宮崎吾郎〜」」を観た。 ゼロから作っていくというアニメ稼業のシンドさ。「才能」という一言で片付けられない駆り立てるもの。息子への愛情。親バカの露呈。 宮崎駿のたたずまい、も…

○絵になる敗者 - バンクシー監督「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」 感想。 ◇ドキュメンタリー映画「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」を観た。監督は正体不明のグラフィティ・アーティスト、バンクシー。 グラフティ・アートとはビル壁、…

○天秤、片方にサービス精神。 ◇久々に池袋へ。渡辺義浩「三国志」(中公新書)、奥泉光「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」を買う。平凡社ライブラリーの「史記列伝 二」はリブロになかったのでジュンクで買う。 赤坂英一「プロ野球 二軍監督」(講談…

○散歩の効用◇対楽天戦(クリネックススタジアム宮城)、3−4。サヨナラ負けにクサクサして千駄木まで散歩。千駄木を選択したのはミスド。この夏の新基軸、冷やし焼きドーナツなるものに心動かされたから。 無事冷やしや焼きド購入した後、カフェ併設の古本…

○贔屓のチームと心の安定 ◇ボクの贔屓チームはオリックスバフォローズだ。去年たまたまオリックスの試合をテレビで観て魅了され、バファローズファンのボクが誕生した。 今期専らテレビ観戦だが中継がある場合、ほぼ欠かさず観ている。 プロスポーツの贔屓チ…

○語り直され蘇生する ー 松本人志監督「さや侍」雑感 ◇先日フィンチャーの「ソーシャル•ネットワーク」を再見した。劇場公開時も観た。圧倒的な出来映えに悶絶した。で、DVDリリースのこの機会、見直してみた。当然また悶絶。グーの音もでない完璧さ。 faceb…

○数字とプレゼン ー 小野俊哉「プロ野球解説者の嘘」感想。 ◇プロ野球シーズン真っ盛り。お茶の間でテレビ観戦してると、解説のプロ野球OB解説者は、往々に自身の経験則をべらべら捲し立てている。連中は野球は上手かったかもしれないが喋りはスブの素人だ。…

○樋口毅宏「さらば雑司ヶ谷」読了 ◇「さらば雑司ヶ谷」は、漱石の「坊ちゃん」がタランティーノや北野武の映画世界に紛れ込んだようなノワール小説。 雑司ヶ谷。地下鉄副都心線が開通し、一躍メジャーな東京散策スポットに躍り出た街。街で代名詞である鬼子…

○iモードは足枷か否か。 ◇ドコモが株主総会でドコからiPhone出ないデスとぶっちゃけたらしい。 【速報】NTTドコモが「iPhoneの提供は考えていない」と正式に回答 http://gigazine.net/news/20110617_docomo_iphone/このコメントに対するネット界隈の反応の対…

○打ち損じ志向 ◇録画していた「Get Sports」を見る。目当ては石川雅規(東京ヤクルト)。世の中的にはダルビッシュが希代の名投手として注目の的だけど、ボクのような投手ファンの琴線にふれるのは、石川のような見た目地味だが、きっちり結果を残す投手のほ…

○変化球栄枯盛衰。 ◇週刊ベースボール買う。特集は「魔球大全」と銘打ち、杉内、ダル、田中将大、西勇輝などなど、球界を代表する投手の変化球の握りや投げるこコツを本人に直撃取材というもの。 三振も奪れる球種ということか、杉内と西はチェッンアップ、…

○塩梅と加減 ◇「大日本人」をハリウッドでリメイク(参照)というニュースはどうも解せない。素人の俺が案じてもどうしようもないが、考えれば考えるほどリメイクGoサインの意図が読めない。 「大日本人」は偽ドキュメンタリーという体裁。正義の味方のさし…

○パッと見、分かりにくい怪物。 ◇石川雅規「頭で投げる。」(ベースボールマガジン新書)読み中。 石川はプロ野球選手。東京ヤクルトスワローズのエース。シンカー、カーブ、チャンジアップ、スライダーなど多彩な変化球を操る技巧派左腕。公称167センチ…

○新沼は反省しなさい。 ◇昨日の対横浜戦、5−2で勝利。オリ先発のフィガロは制球にやや難があったものの及第点の出来。終わってみれば、3点差の快勝のようだが、実際は相手チームのミスにすくわれ拾った一勝という印象が強い。 五回の攻防、それがこの試合…