○打ち損じ志向


◇録画していた「Get Sports」を見る。目当ては石川雅規東京ヤクルト)。世の中的にはダルビッシュが希代の名投手として注目の的だけど、ボクのような投手ファンの琴線にふれるのは、石川のような見た目地味だが、きっちり結果を残す投手のほうだ。
番組ナビゲーターである栗山の質問によどみなくサクサク受け答えする石川が印象的。堂々たる応答ぶりは、上背はないものの画面越しにエースとしての自信が感じられる。番組内容は、石川の「頭で投げる。」を事前に読んでるボクにとって、そのダイジェストのような感じ。けど字面でなく、石川の喋りで彼の言わんとすること、そのニュアンスを推し量ることが出来て興味深い。以下に印象的な石川の投球術の勘所を箇条書きにする。

  • 石川流投球のポイント
    • 緩急や変化球を活かすためにも、キレのあるストレートは命。
    • 直球、変化球どちらでもストライクがとれる制球力。
    • 空振りをとるのでなく、ストライクになる変化球。

かつてバッテリーを組んでた頃、石川は「ファールでもストライクは稼げる」と古田に教わったという。石川は、たぶんググーンと大きく曲がったり落ちたりする変化球を理想としていない。変化は小さくてよく、それで打ち損じを狙う変化球が理想なのだ。それは古田の「ファールでもストライク」の教えの延長上にある投球哲学だと思った。左打者に痛打されるようになって覚えたというシュート。これも左打者の内角に微妙に曲がるものだと思う。横浜の真田、ヤツはドヤ顔でシュート投げるが、石川を見習うべきだ。


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