2011-01-01から1年間の記事一覧

○座布団、座られたログの消去 ◇多木浩二氏、死去。 http://www.asahi.com/obituaries/update/0414/TKY201104140288.html 「生きられた家」の座布団の考察がおもしろかった。つーわけで岩波書店さん、多木さんの現代文庫、追悼重版よろしくお願いします。 ◇Go…

○おやじの遺産、または借金 ◇職場と家の往復のヘビロテは、砂原良徳のニューアルバム「liminal」。良すぎる。 ◇有馬哲夫「原発・正力・CIA」(新潮新書)雑感。第五福竜丸事件後吹き荒れた反核・反米旋風沈静化のためCIAの仕組んだ「原子力の平和利用」の宣伝…

○駒と野心 ◇スタローン熱再燃。思わず「エクスペンダブルズ」をDVD観賞。監督も兼ねるスタローンは俳優としては抑え気味で、それが映画に箔をつけている。 間髪入れず展開されるアクションシーンは圧巻。痛快このうえない。が、それとは別にクリスマス(ジェ…

○犬に罪はない。 ◇録画してた「アメトーク」視聴。「小型犬は家族だ芸人」の巻。冒頭10分で心が折れるツマラナサ。なんのヒネリもない「うちのワンちゃんってカワイイのよ」的親バカトークを順繰りにするという途方もないハズレ企画。 以前から性格や癖、…

○そろそろ「つけ麺」の話をしよう ー ノビるまえに食べる哲学 ◇つけ麺が暴れている。商店街を席巻し、駅地下「のれん街」を闊歩し、246沿いをブイブイいわせている。 スープ偏重時代の終焉。豚骨だ!塩だ!魚介だ!ベジポタだ!と近年のラーメン戦争はス…

○別の物語に放り込まれた「語り手」 ◇焼き鳥で夕飯。隣席のサラリーマン風五十代男三人。結構豪勢に食べている。漏れ聞こえるところから察するに自動車関係の部品メーカーのA社とその下請けB社というかんじ。時期が時期だけに震災のハナシもちらほら。けど、…

○「救わない神」という発明 ー 「シリアスマン」感想 ◇有楽町で映画「シリアスマン」。なんの因果か次々と不幸に見舞われるユダヤ人大学教師のジタバタを描いたコメディ。コーエン兄弟の作品。ドラえもんが登場しないノビ太のハナシという感じ。 ユダヤ人と…

○魔都・池袋 ◇久々の池袋。改札を抜け節電モードの暗い駅構内にぎょっとする。普段どおりに照明の保たれたみどりの窓口、券売機付近、改札内などの光源を間接照明代わりに通路部分も照らす風情。とにかく暗い。尋常でない早足な帰宅者の群。ホームレスは活き…

○人間すげぇ!ー サイモン・シン「フェルマーの最終定理」感想 (新潮文庫/青木薫訳 ISBN:9784102159712) 読んじゃった!面白すぎで読む終えてしまうのが惜しくなり他の本など読んで読み遅らせてきたが、ついに読了。 17世紀のフランスの裁判所役人フェル…

○ギラさわの境地 ー 服部真澄「清談 沸々堂先生」感想 服部真澄「清談 沸々堂先生」は、沸々堂先生の世間を喰ったような審美眼譚。風采は「庭師くずれか、建築家くずれ」と、冴えないそこいら辺りの関西弁のおっちゃん。けど、その審美眼は侮れない。作品の…

○東京の平穏 ◇昨日、テレビの報道で仰天した友人知人が心配しメールや電話やらをくれた。テレビは大袈裟で歩きで帰宅したが街並はいたって普通、家も本が散乱した程度で被害最小の旨それぞれ伝えた。 本日、食料の買い出し。開店したばかりの八百屋はいつも…

○iPodの同期不全とその復旧 通勤や走りのお伴のiPod touch。電池減るとMacと繋いで同期および充電する。この同期がくせ者。ごく稀にMac側のiTunesのiPod同期メッセージがグルグル状態になる場合がある。 その際ボクは、Mac側iTunesを強制終了後再度立ち上げ…

○行間から訳者の声を汲む ー 鴻巣友季子「明治大正翻訳ワンダーランド」感想 (新潮社 ISBN:9784106101380) 鴻巣友季子は翻訳家。最近は朝日新聞日曜版の書評欄で毎週面白そうな本を紹介してくれる目利きの評子として有名かもしれない。 「明治大正翻訳ワンダ…

○忠誠から友情へ ー トム・フーパー監督「英国王のスピーチ」感想 *内容に踏み込んで書いてます。ネタバレを望まない方は本作観賞後にお読みください。 1930年代、ファシズムや社会主義の台頭とヨーロッパ情勢は一触即発のキナ臭い空気渦巻く頃の英国王…

○居直りと邁進 ー 岡崎勝世「聖書vs世界史」読了 (講談社現代新書 ISBN:9784061493216) とあるつけ麺屋のカウンター。あの日、ボクは声を聴いた。 つい先日、地元で人気上々のつけめん屋にワザワザ列に並んで食べてみた。全然旨く無かった。むちむちの太麺…

○中年ランナーの愉悦 走りがブーム。TBSラジオの「荒川強啓のデイキャッチ」を聴いていたら、荒川さんがそんなコトを喋っていた。 国がデブをメタボと言い換え、自己管理できない能無しと焚き付けたのが功を奏したのか、走りはいつの間にかオシャレでイケて…

○トンデモ史観にも五分の魂 ー 岡崎勝世「聖書vs世界史」(講談社現代新書 ISBN:9784061493216) 岡崎勝世「聖書vs世界史」読み中。 聖書に書かれていることはホンマことや!という前提で西欧の歴史は編まれてきたというハナシ。神話も寓話も事実もごちゃ混…

○ペキンパーの叔父貴も真っ青! ー 園子温監督「冷たい熱帯魚」感想 「愛のむきだし」で俺界隈で一大センセーションを巻き起こした園子温監督の最新作「冷たい熱帯魚」観た。 三度の飯よりしワイドショーが好きな俺の同僚・御子柴サン(仮名)も往時ビビった…

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○異色刑事ドラマ「デカワンコ」観る 録画しておいた、評判上々の多部未華子主演の刑事ドラマ「デカワンコ」を観た。「デカワンコ」は刑事ドラマというより、新米刑事ワンコの社会的、人間的成長を描くドラマなのかもしれないと思ったが、そうでなくてしたた…

○鼻息、ため息、青天の霹靂。ー 斎藤慎一「戦国時代の終焉「北条の夢」と秀吉の天下統一」感想 最近夜走っている。食事制限式ダイエットがあまり効果ないので、運動での体脂肪燃焼に踏み切ったのだ。 「走る」と言っても、飛脚のように飛ばすわけでない。ウ…

○俺がCEOだ、コノ野郎っ!! ー デヴィッド・フィンチャー監督「ソーシャル・ネットワーク」感想。 映画「ソーシャル・ネットワーク」は、世界最大のソーシャルネットワークサービス、Facebookの誕生にまつわるハナシ。 賞狙いの作品という下馬評とタイトル…