○東京の平穏


◇昨日、テレビの報道で仰天した友人知人が心配しメールや電話やらをくれた。テレビは大袈裟で歩きで帰宅したが街並はいたって普通、家も本が散乱した程度で被害最小の旨それぞれ伝えた。
本日、食料の買い出し。開店したばかりの八百屋はいつもどおり威勢がイイ。店員の兄ちゃんの声だし、お笑い芸人のそれとは別方式と気づく。
スーパーを二軒回る。食パンは売れきれ。車はふつうに走っているから、ネットスーパーで頼めば用は足りるか。


谷沢永一氏、死去。http://www.asahi.com/obituaries/update/0309/OSK201103090032.html
追悼に氏の「「正義の味方」の嘘ハ百」を読む。
「日本の近世は近代であった」、「「天皇制」は嫉妬の象徴」、「明治維新は「会社更生法」の申請であった」、「「普選」が軍閥の跳梁を招いた」等などなパンチの効いた章見出しが頗る痛快。読み手として想定されたターゲットは往時のサラリーマンか。新聞やテレビ、雑誌等で高飛車に説教を垂れる進歩インテリにウンザリした企業戦士が気晴らしに読み、ニンマリする顔々が浮かぶ。奥付は「昭和60年11月15日第1刷」。
なお、本のタイトルにある「正義の味方」は、戦後怪気炎をあげた日本の進歩的インテリを指すみたい。有り体に言えば丸山眞男とか。本書は連中が掲げる進歩史観に対する「右」からのカウンターパンチの様相。ご冥福を祈ります。


「正義の味方」の嘘八百―昭和史のバランスシート (講談社文庫)
「正義の味方」の嘘八百―昭和史のバランスシート (講談社文庫)谷沢 永一

講談社 1985-11
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