○日ハム、赤田将吾任意引退


◇赤田引退。ちょっとショック。三十四歳。年齢を考えると、仕方ないかなと思ったりも。
でも、やはり花形めいた西武時代を考えると、この引退は早すぎる。やっぱり。
彼は期待の若獅子だった。内野、守備の要である二塁というポジションも相まって、将来チームの中心選手として期待された。ポジションが違うけどチームの「顔」という意味で松井稼頭央の後がまの筆頭が彼だった、はず。実際、チームの「顔」になりかけた。が、突然外野にコンバート。たしか送球イップスが原因。外野転向後、フェンスに激突し怪我。リハビリに苦労し次第に影が薄くなった。そして、オリックスにトレード。

オリックス時代の赤田、結構見ていた。スイッチーヒッター。左打席の彼はよくも悪くも印象的だった。内角の糞ボールも思いっきり引っぱる!打法。相手バッテリーも赤田のそのクセを知っているので、近めのボール球で誘っていた。で、案の定ライトにファールフライを打ち上げる的な凡退は珍しくなかった。

岡田監督時代のオリックスは、攻撃が淡白で盗塁や足と打の連携的なことが皆無だった。だから赤田だけを責めるわけにはいかない。が、ボール球に当てる技術があるなら、踏み留まる技術、見送るという選択があってもイイのになと思っていた。今年の赤田、全然見てないけど、たぶん左打席の内角糞ボール引っぱりは「健在」だったんじゃないかなと思う。

来た球を打つ。結局赤田の野球はそういう感じだった。器用なタイプでなかったというとそれまでだけど、もっと
色々あがいてほしかった。年齢との戦いという場合、体力や反射神経の衰えとどう向き合うかって話のなりがちだけど、ふつうにチーム内で未来をある若手との競争でもある。ベテランの味ってざっくりしてるけど、長年野球で飯を喰ってて培った知恵はそれなりにあったはずだ。赤田にも。

左打席の内角引っぱり!に象徴される赤田の打法、あれはカラダの反応だけで打っている感じだった。とにかく淡白にみえた。四番を打つタイプでもなく、代打の切り札でもない。というかトレードでチームを渡り歩くような選手がチーム内競争で生き残っていくのは、若い連中にないモノを武器にしなきゃ無理でしょ。若い奴らに模範になるというか、こんな野球スタイルもあるかと触発するのはベテランの役割ではないか?

悪くても進塁打的な打撃技術ない三十路選手って、監督立場じゃベテランでなく、単なる老害だよね。。。。強い言い方になってしまったけど、赤田将吾よ、おれはオマエが結構好きだったよ。