○直感の世界。


◇NHNのプロフェッショナル仕事の流儀のスペシャル版を観た。
以前の放送から正念場で結果を出す達人たちの選りすぐりダイジェスト。

将棋の羽生さんの話が良かった。
「若い頃は記憶力とか反射神経とかで指して勝てたけど、歳をとるとそのその二つは衰えてくる」と羽生さん。
じゃあ、なぜ今もバリバリの棋士として闘えているの?って当然のギモンが。
それに応えように
「読みと大局観っていうのがあって、読みは記憶力だけど大局観は直感」という結んでいた。
大局観ってのか勝負の大まかな流れのこと。
そんなもんが察知できるようになるのは経験が必要ってことか。
歳をとることがマイナス面だけでないというわけ。


小学生時代、図画工作少年だったこと思い出した。
スケッチは上手かったと思う。けど絵の具おくと途端にダメになった。
配色才能がまるでなかった。
中学にあがると、色を揃えることをそれなりにおぼえ、画もソツなくなった。
そのソツない感じが違和感があった。
わざと強い色を置いてバランスを壊したりしたけど、加減が分からず台無しなったりも。


是枝監督は、脚本はたたき台で、現場でどんどん変更を加えていくらしい。
そして父になる」の宣伝対談で主役の福山が、そう言っていた。
そんな映画の撮り方あるんだ、と驚いたそうだ。これも羽生さんのいう大局観っぽい。
是枝さんのテーマとのその手法の相性もあるだろうけど、やっぱ年の功ってやつか。


小中時代、あの頃俺はゴールも見定めず絵の具と格闘していたんだな、と思った。