○オールバックの勇者


岡本太郎展に出掛ける。太郎のサブカルぶりを再確認する展だった。
場所は竹橋の国立近代美術館。太郎太郎の生誕100年という区切りにあたる今年、松尾すずき主演の太郎ドラマやBT、芸術新潮CasaBRUTUSなどの雑誌で関連特集が組まれ、岡本太郎再評価の機運が高まっている。本展は、その真打ちというか大ボス的イベント。
日曜の地下鉄竹橋駅、親子(子供の小学生率高っ!)、若いカップル、クラスの仲良し女子連などドカドカと降りる人、かなり多く驚いた。まさかこの連中が太郎展目当てなはずはないとタカをくくっていたが、大方はやはり橋を渡るので更に驚いた。
「太郎対○○」。作品展示が、対ピカソ、対わびさび、対戦争など太郎がノン!と否定し挑戦した対象毎に展示。ある意味、太郎作品の種を暴露するような展示試み。なるほど作品個々は案外コンセプチュアルかも。けれど太郎作品には所謂コンセプチュアルアートの冷ややかさが一切ない。半端内ない熱さ、よくわからない情熱がぐいぐいとこっちに迫ってくる。コレが太郎なのかと改めて思った。
太郎の今日的再評価。それは養女岡本敏子の貢献、尽力に負うところ大きいとよく耳にする。なるほど彼女は辣腕のプロデューサーであっただろう。けど、みうらじゅんの貢献を僕は今回痛感した。太郎がお茶の間で奇人扱いされた80年代、みうらは太陽の塔オシで太郎断固支持のスタンスを徹した。みうらという希代のフォロワーがいて今日の太郎再評価はあると云っても過言ない。。。いややっぱ言い過ぎか。ま、とにかく本展の収穫は太郎のサブカルとの親和性、そして太郎的ノン!継承者としてのみうらじゅんの「発見」だった。