○タヌキと志ん生


落語の「権兵衛狸」はタヌキの噺。キツネの「狡猾」に対し、タヌキの「無邪気」が打ち出されいる。昔はなし、絵本などで子供でもお馴染みのタヌキのキャラの落語的活用という感じ。
この間聴いた金馬のやつが面白かったので、今回は志ん生バージョンを聴いてみようと、同演目収録の「決定盤 志ん生落語集(2)」を図書館で借りてみた。
感想を先に言うと、ヒドい。ヒドすぎる。あまりのヒドさに大笑いした。
コラっ志ん生っ、ちゃんとやる気ぃあるのか!
思わずCD相手にツッコミたくなるヘロヘロぶり。ま、それが志ん生の味だと言われると、「そうかもね」と思ったりする。けど、志ん生って、たいがい「味」扱いで流されちゃってるキライがある。
ちょうどタヌキが「無邪気」であるように、「ヘロヘロ」な芸風は、志ん生が憧れた落語の姿なのかもしれない。


決定盤 志ん生落語集(2)
決定盤 志ん生落語集(2)古今亭志ん生(五代目)

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