○こんなゆめみた


取次の荷物、おれ独りで検品作業。途中、客注短冊付きの中公新書二冊が目に留り、脇にはねた。
検品終了後、客注担当者に渡そうと、くだんの客注短冊付きの商品を手とった。
しかしその客注短冊、改めて見ると、コードが他店のものだった。
その注文短冊には番線コードと呼ばれる取次が振った書店IDと
○○屋書店小樽店
と店名が並記されていた。おれは事務所のパソコンでブラウザを立ち上げ、○○屋書店のHPを検索、店舗リストから小樽店をクリックし、店の電話番号を手にいれた。
十時を回ったのを確認し、受話器をとり、先方の電話。
「まいどありがとうございます ○○屋書店 小樽店です」と若めの男性の声。
「東京の○○の○○というものですが」とおれは名乗り、おたくの客注商品がうちへ誤配されているんだが、どのように処理したらイイかと訊いた。すると、若めの男性は「少々おまちください」と受話器をおき、1分ほどして「お電話かわりました。担当の○○ですが、」と年輩の女性が電話に出た。
「お手数ですが、着払いで○○屋書店小樽店宛で送っていただけませんか」と女性は言った。
おれはその彼女の依頼を了承し、インターネットの店舗リストで間に合うが念のため住所を訊いて電話をきった。
中公新書二冊、中公文庫新書二冊とまるで経でも唱えるように店のバックヤードで梱包をようの空段ボールを探す俺。五号段ボールの束を発見、ぷちぷちの緩衝シートで中公新書をくるんでから箱で梱包した。その刹那、なんか変だという気持ちがつよくわき上がってきた。何でこんなめんどくさいことやってるんだ。取次のうち担当者に誤配だと返品伝票きって渡せば済むシゴトじゃないか、と内なる声。鈍臭すぎだおれ、クソーと自分を責めたとこで目が覚めた。

超リアル。おれがやりそうなヘマ。けど本屋やめたのに今更なんでこんな夢?