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○「吸血鬼伝承ー「生ける死体」の民俗学」の著者、平賀英一郎氏ははてなユーザーだった!!
平賀英一郎氏のはてなダイアリー・「石陽消息」
http://d.hatena.ne.jp/agarih/
kokada_jnetさんよりコメント欄で報告いただいた。
http://d.hatena.ne.jp/yasulog/20081130/c
灯台もと暗し。同じハテナにいらっしゃったとは。
「吸血鬼伝承ー「生ける死体」の民俗学」は異色の「吸血鬼」列伝というべき好著だ。
吸血鬼。
というと、我々は、上背のあって痩身の色白でマントなんて翻したりなんかする貴族風な二枚目を思い浮かべたりするが、この本ではそうしたドラキュラ・イメージの背後に眠る民間伝承的吸血鬼イメージをワシワシと掘り起こしたもの。
本書のキモは、「血を吸う」等の機能に着目し、世界各地より採集した点にあり、このため容姿的にはバラエティーに富み、火の玉的なものや畜生的なものから霊的なものまで網羅するに至っている。
カッパというと、我々は頭に皿をのせ甲羅を背負ったヤツを想像してしまいがちだが、カッパの機能である「角力強い」に着目するとどうか。メディアで流布し固定化したイメージの底にどんな見てくれのカッパたちが眠っているのだろうか。
「吸血鬼伝承ー「生ける死体」の民俗学」が放つ示唆は今もって色あせていない。