野田敬生諜報機関に騙されるな!」読み中
(ちくま新書 ASIN:4480063439)

著者の野田は元公安調査庁の人で、現在ジャーナリスト。まだ、第一章を読み終わったとこ。
米国のイラク攻撃はイラク大量破壊兵器を隠し持っているとの情報をもとに開始された。けどそうした証拠は結局出てこなかった。つまり、米国は間違っていた情報判断をベースにイラクに攻め込んでしまったわけだ。よくよく考えるとおっかないことだ。
また現状のイラク情勢やブッシュ政権の政治的な崖っぷち状態などを吟味するなら、米国政府は失敗してはならない失敗を情報判断のうえでやらかしてしまった可能性は相当高そうだ。
では、なぜ間違ったのか?
米情報機関の情報収集・分析体制を検証してきた独立調査委員会は、600ページを超える報告書を作成したそうだ。「諜報機関に騙されるな!」の第一章は、この報告書をもとにCIA等の米情報機関の対イラク諜報活動を教材に、諜報活動の内容とその活動の性格から陥りやすい失敗を検証にさかれている。
現実の「失敗」を扱っているだけ、臨場感が半端でない。かつ野田の論理構成に大変シビレる。面白い。


諜報機関に騙されるな!
諜報機関に騙されるな!野田 敬生

筑摩書房 2007-01-10
売り上げランキング : 1779

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
インテリジェンス 武器なき戦争
欲ばり過ぎるニッポンの教育
ザ・ペニンシュラ・クエスチョン―朝鮮半島第二次核危機
北方領土「特命交渉」
悪夢のサイクル―ネオリベラリズム循環