○車中問答

サブカルって何ですか?」
先日、屈託なく若者に訊かれた。
若者は、夕方の混み合う時間帯の地下鉄有楽町線の車内で、そう問いかけてくるのだから筋金入りに屈託がない。
ところで、そんなコト今更俺に聞くなと突っぱねるとションボリするようなナイーブな一面を若者が持っていることを生憎承知している私は、敗軍の将のオモモチでそれなりの落としどころ模索しなかれなならないと考えた。
「新聞が無視する文化みたなもん、マンガとかロックとかプロレスというような・・・」
私は周囲の目(耳)を気にしつつ、そんな風にゴニョゴニョと応えた。すると、
「マンガはサブカルなんですか?」
と念押ししてくるので、いやそうでないと言うのが面倒くさくなり、まぁそうかなぁと平生滑舌が良くないのにさらに曖昧に呟いた。
サブカルってなんだろう。今日、スーパーに買い物の往復にサブカル定義に再度試みた。
「評論家が存在しないジャンル」というのはどうだろうか?
「マニアはいるが、ファンはいないジャンル」というのも可能ではないだろうか。
要するに、応答しにくい問いには、応えている振りして問い返すのが有効だいう結論に至った。
さぁドシドシ質問してきなさい、屈託ない若者よ!


参照:
宮台【サブカルチャーを論じる意味の不透明さ】
http://www.miyadai.com/index.php?itemid=267