○ハーラン・コーベン「沈黙のメッセージ」
(ハヤカワHM文庫 ISBN:4151709517)

探偵役のマイロンはかつて、将来を嘱望されたフットボール選手だった。あるアクシデントのため選手生命をたたれ、FBIで第二の人生を歩んだ。その後大学へ戻り弁護士の資格を得り、もっか駆け出しのスポーツエージェントとしプロ選手らの契約交渉をサポートている。
人生に大切なことはFBIで学んだ。海千山千のプロチームのオーナーらとのタフな交渉の心理戦は、おとり捜査や司法取引などのFBI捜査官時代のキャリアが十分に活かせると踏んだ彼の読みは確かに正しかったようだ。
だが、さしももマイロンも彼の顧客で、有望な新人クリスチャン・スティールが血なまぐさい事件に巻き込まれ、好条件の契約はおろか選手生命の崖っぷち状況追い込まれようとは思いもよらなかっただろう。
マイロンは、彼の持てる力とその特異なキャリアで得た人脈を活用し、クリスチャンの危機的状況の回避と事件の真相解明に挑む。

で、アメフトに詳しくない私は、登場人物を日本の野球界に置き換えて読んでみた。
タイタンズのチームオーナー、オットー・バーグ役はナベツネタイタンズのGMにラリー役に南海で活躍したバルボン。マイロンの同業者でスポーツエージェントロイ・オコナー役に愛甲猛。マフィアのハ−マン・エイクに仰木彰。その弟にパンチ佐藤。マイロンの恋人で女流作家は落合信子。マイロン役には、栄村忠広を大抜擢。