井口資仁「 現代野球で最も複雑で難しいポジション」
(幻冬舎 ISBN:9784344981751)


「井口ってメチャメチャ頭いい奴なんだなぁ」
ってのが、ため息まじりの一読してのボクの感想。
甘いマスクで野球が上手くって、頭がイイ!。。。、、もう非の打ち所なさすぎでゲンナリする。
けどモノは考えようでこの本読めば、ブサイク野球野郎もブサイクながら頭脳的な野球の出来る選手なれるかもしれない。
なんといっても目標設定の的確さと目標クリアーのための順序立てたアプローチが素晴らしい。
大怪我でシーズンほぼ養生についやし、ショートのレギュラーも奪われてしまった踏んだり蹴ったりのプロ4年目の2000年。井口は、一念発起し来期目標を「盗塁王」に照準を定める。とどのつまり、イチローがまだオリックスに在籍中だっ当時、井口は自身が「達成可能な目標」として、盗塁王に狙いをしぼったのということ。
当たり前のことだが、日々の盗塁の積み上げが、盗塁王という目標達成につながる。つまり盗塁の成功率をいかにあげるかが、タイトル奪取の要となる。で、井口は盗塁成功率アップのその段取りを構築した。
その1:「思い切りの良さ」
その2:「観察眼」
その3:「配球を読む」
足が速いとか云々でなく、自分の今の脚力でいかに盗塁成功率を高めるかという問いへの、もっとも効果的答えを井口はふつうにはじき出している。
井口、この年44盗塁をキメ、盗塁王タイトルを獲得している。あーカッコイイっ!つか、カッコ良すぎっ!
一心不乱に物事に取り組む姿勢というのは往々にして神々しかったりする。けど、プロに必要とされている「ひたむきさ」は、そういう野方図な「がむしゃら」と相容れないものでないか。むしろ求められるのは、井口流の現実的な目標設定とそれをクリアするための具体的な段取力なんじゃないかと思う。
蛇足だが、盗塁王に輝いた2001年のシーズン。井口は30本本塁も打ってる。
で、井口。盗塁王という目標に向かう姿勢がイイ方に転がった結果、ホームラン数伸びたと振り返っている。あーカッコイイっ!つか、カッコ良すぎ(ムカっ)!!


二塁手論―現代野球で最も複雑で難しいポジション (幻冬舎新書)
二塁手論―現代野球で最も複雑で難しいポジション (幻冬舎新書)井口 資仁

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