○戦略としての「下手っぴ」


春風亭昇太1「権助魚」「御神酒徳利」-「朝日名人会」ライヴシリーズ29」。冒頭に別録りされた昇太自身の演目解説があって、それがよかった。
昇太の師匠は柳昇。最初っから新作をやりたくての師匠選びだった模様。しかし、師匠から新作をやる許可がなかなかおりなかったとか。だから昇太、渋々古典を演るはめに。
渋々なのは理由があって、江戸前落語の口跡がつくのが嫌だったという。新作落語家になりたいという大志というか、並外れた入れ込みようがこの辺からもうかがい知れる。つまり、昇太の古典落語の下手っぴは、折り込みずみの下手さなのだ。むろん当人からすれば。
演目解説、新作作家の視点で噺の特徴を語ったもの。ま、枝雀であればこの演目解説をマクラに盛り込むのだけど。


春風亭昇太1「権助魚」「御神酒徳利」-「朝日名人会」ライヴシリーズ29
春風亭昇太1「権助魚」「御神酒徳利」-「朝日名人会」ライヴシリーズ29春風亭昇太

ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル 2005-05-18
売り上げランキング : 51353

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
昇太 ぞろぞろ「ぞろぞろ」「つる」「力士の春」
はじめての落語。 春風亭昇太ひとり会 (ほぼ日CDブックス)
春風亭昇太2 26周年記念落語会-オレまつり
春風亭昇太3-昇太の古典-
志の輔らくごのごらく(2)「へっつい幽霊」「雛鍔」