○ 雑談の天才 ー DVD「おぎとやはぎでおぎやはぎです。別に、やはぎおぎでもいいんですけど」感想
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おぎやはぎ。彼らのトークは正味なハナシ、気が合う男2人のとりとめない雑談にみえる。ノッポとちびという組み合わせは、漫才コンビの伝統的スタイルの踏襲に見えるが、芸風は案外前人未到な斬新で度肝を抜く。
だからと言って彼らの芸風が破天荒というワケではない。むしろ穏当だ。男ふたりの穏当な雑談。それがおぎやはぎの骨頂だろう。
爆笑というワケではないが、妙に可笑しい。バカバカしくて笑っちゃう。小さなクスクスも転がすうちに案外でかい笑いなるんだ的おぎやはぎの居直りは、ある意味潔く、壮快ですらある。
やはぎ。実はかなり器用な男だと思う。物事の本質を見抜く力に長け、なんでもそれなりにこなすタイプ。で、相当な野心家の一面もあると、ぼくは推察する。
ただ、やはぎにもの弱点がある。相方おぎに心底ゾッコンな点だ。
おぎLOVE。よくもわるくも、やはぎの相方愛がこのコンビの方向性を決定づけている。相方を労るような漫才上の発話も、シュール味付けなショートコントもすべて根幹的にやはぎの、とてつもないおぎLOVEに端を発している。
「オレの友人おぎってこんなに面白いんだゼ」
やはぎにとっておぎやはぎとは、おぎプロデュースの意味合いあるのだと思う。別の言い方をすれば、おぎとは、やはぎにとって一蓮托生的イチかバチかの大博打に相応しい相方ということだ。
実際、おぎのボケっぷりは天然というより、天才の名に相応しい。野球のフォークボールに喩えるなら、おぎのボケは、地中にめり込むほどオチるフォークだ。そんくらいのボケぢからが、おぎにはある。彼はそんじょそこらにいるようなボケではない。やはぎが愛してやまないのは、おぎのこの類マレなボケ資質だろう。まさにおぎは逸材なのだ。
魚の死んだような、おぎの目がその証拠だ。


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