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園子温監督「愛のむきだし」観てきた。場所は新宿K'sシネマ。
満席。上映が一日、６時３０分の一回だけのせいもあろうが、「良い」とのウワサを聞きつけたサブカル風情の若者が集合したような空気が立ちこめていた。主演の西島隆弘君目当てで、ある程度予想していたが、女子率高し（女子はサブカルでない様子）。
サブカル化するエロ、揺らぐ家族愛、自分をいたぶる子供、暴走する新興宗教。現代日本の抱えるイタい現実を題材に嘘のような純な愛を描いた傑作。
基本、宗教団に洗脳された女の子を奪回する王子様のハナシ。宗教側の幹部コイケは、ユウ（西島隆弘）の破廉恥行為を痛罵する。それは彼の信用を台無しにする彼女の作戦で、ユウは打ちのめされボロボロになる。しかし、ユウはパンチラ仲間の助けられ、一念発起し、宗教団に洗脳された意中のコ、ヨーコ（満島ひかり）の奪回を企てる。
ゴミのような現実、ゲロのような毎日、糞のような隣人。勤勉で正直者の国ニッポンはいつの間にか、ゴミとゲロと糞の三位一体する薄っぺらな時間に覆われている。そんななかで、ユウを支えたのは、死んだ母との約束、「マリア様のような彼女をみつけて紹介してね」の遂行だった。かくして、ペラペラな毎日が「運命の出会い」にむかって転がりだす。
「遠回り」。
ユウのつぶやきにあるように、ぼくらは「遠回り」しがちだ。パンツが好きなわけでもないし、パンチラが好きでなわけでもない。かといっておっぱいに目がないというわけでもない。そうでありながら、ぼくらはパンチラについて侃々諤々し、理想のおっぱいを熱く語ったりする。
イエス＝父の不在が、この間延びした現実の正体なのか？
だとすれば、母さん、ぼくらは、否、ぼくは、一目惚れのあのコを愛したいと思います。
マリア＝母の不在が、この茶番な日常のディレクターか？
だとしたら、父さん、だから僕は、僕は、あのコのを想い勃起します。
というわけで、このブログを読んでくださってる方々に強く推薦します。つきましては、みうらじゅん氏がみうらじゅん賞を贈呈するように、ぼくも「愛のむきだし」にヤスlog賞を贈呈したいと思います。
園子温監督ならびスタッフのみなさん、こんな面白い映画をつくってくれてありがとうございます。そしてヤスlog賞受賞おめでとうございます。
いやー、３時間５７分、途中で館サイドが休憩挟むほどの長尺だったのですが、あっと言うの間の約四時間でした。
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空洞です | |
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