紀伊國屋デイリーベストを眺めて思ったこと


職場のPCのブラウザはiGoogleをホームに設定してある。このGoogleってやつはいろいろカスタマイズできて面白い。わたしのは紀伊國屋書店のデイリーベスト(参照)とアマゾンのベスト(参照)を並列にレイアウトしてある(下の写真参照)。
発見というほどのことでもないけど、紀伊国屋のデイリーは新聞日曜版の書評の影響が如実にみえる。本日時点で10位にランキングする土井隆義「友だち地獄」(ISBN:9784480064165)は朝日書評掲載のちくま新書で、この典型。
うろおぼえだが、たしか月曜次点ではもっと上位にランキングしていた。ちょっと前だが、浅利誠「日本語と日本思想 本居宣長西田幾多郎・三上章・柄谷行人」(ISBN:9784894346147)が首位のときもあった。藤原が一位だよ、ありえんよ、ふつう。やっぱすごいね、紀伊國屋
これに対して、アマゾンのベストは直近の新聞書評をダイレクトに反映しない。「社会・政治」というジャンルの一位は本日時点で、岩波新書堤未果「ルポ貧困大国アメリカ」(ISBN:9784004311126)。地べたの本屋からすれば、今頃感すら漂う一位じゃないか。
これはまったくの勘だが、紀伊国屋新宿本店などでベストにランキングすると、版元営業はその実績をもとにアマゾンに営業攻勢をかけるのではないだろうか。さらに勘ぐれば、うちは後追いでイイというアマゾン側の開き直り式の戦略も垣間みえる。
そういう意味で、日々産み落とされる新刊たちにとって地べたのデカい書店の店頭は、その運命を決める一里塚のようなものかもしれない。