○俺、ヒラリー中年(かっこわるい)。


茶店で優雅に紅茶を飲みつつ、スポーツ新聞を読んでいると、
「やっぱ経験のあるヒラリーがなるべきよ」
「経験ダイジだよね、けど、ヒラリー最近日和ってるみたいだからねぇ」
ってかんじの会話が隣のとなりから聞こえてきた。通路を挟んで向かい席の学生たちも大統領選に掛けて駄洒落の飛ばし合いで喜んでる様子。
昼休みの茶店やアフター5の居酒屋で、ヒラリーだ!いやオバマ、いやいや、日本国益的には共和党じゃなきゃ困るべ、みたいな会話が国政そっちのけでニッポン中がかなり盛上がってる気配を直に感じた。
ギョーザとアメリカ大統領選。これがホットな話題二本柱。ちなみに私はシューマイが好きだけどね。
海の向こうの大統領選、どうせ他所の国のことという気ままさと、候補キャラの濃さが話題沸騰の要因か。
かくいう私も共和、民主の党候補選び及び大統領選に関心を持っている。けれど私の関心は、オバマ、ヒラリーどっちが勝つかという結果でない。俺の関心は国際ジャーナリスト・小西克哉だ。いま、彼が語るアメリカ大統領選分析がメチャメチャ面白い。
小西克哉は、いまやTBSラジオ昼の看板番組「ストリーム」のメインパーソナリティをつとめるオッサンだ。小西によれば、ヒラリーとオバマ。このふたりの民主党候補の特徴は、ヒラリーが党内のやや左から中道までを組織票押さえている。かたや、オバマはメディアにウケが抜群とのこと。
ところでアメリカ社会は近年保守化していると小西は指摘する。具体的には、アメリ世論調査で自身をリベラルと思ってる人は、全体の二割程度だそうだ。ちなみにコンサバだと思ってる人は四割も。つまり、こうしたアメリカ社会を背景を眺めると、ヒラリー候補の中道シフトは頂点に立つための戦略的なスタンスだと言えるだろう。
ま、そんなこんなで、個人のお気楽予想を開陳すれば、オバマ対ヒラリーの民主党候補選はヒラリーに軍配があがるが、共和党ジョン・マケインとの頂上対決でヒラリー大苦戦の末、もしかして負ける?って思ってたりする。共和右票のみこめないマケインとヒラリーじゃ、中道支持票のとり合いが予想される。共和穏健派なマケインに対し、リベラル色を封じて闘うヒラリー。女性初のアメリカ大統領にのし上がる道は半端なキビシい。ま、カノジョならって期待が支持者にはあるようだけども。
じゃ、オバマ民主党候補ならどうか?ま、最大の難関は組織力と経験、ディベートの強みのヒラリーだ。で、メガ火曜日で決着つかずで候補者選びはマラソンの様相を呈してきた。祭は瞬発力が命、マラソン化はどうにも不利。一体オマバはどう戦うべきか?
答えとしては、Youtubeのフル活用のお祭り突破しかないかな。っていうのは、このあいだ読んだ鈴木謙介電通消費者研究センターの「わたしたち消費」がふとよぎったから。あの本は社会構造の変化とネットのメディアとしての影響力注目し、今後の日本の消費行動の分析予測したものだったが、まんまアメリカ民主党候補選にも当てはまりそう。そういう意味ではオバマガールはカーニヴァルなアイコンだよな。
鈴木謙介、興味津々オバマ陣営のメディア活用に注目してるんじゃないかな。ま、「カーニヴァル化社会」ってキーワードがどれほど有効なのか、そのへんを量るためにも海の向こうの大統領選は興味深いわけやね。


・ニュースさかさメガネ 小西克哉,「ヒラリー“中道戦略”の理由・・・ なぜ「リベラル」は嫌われるのか?」
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/2008/02/24_3ba5.html



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