○版元紀伊国屋書店のPR誌「scripta」no.2を手に入れる。

斉藤美奈子石田千上野千鶴子古書店石神井書林」店主内堀弘と、なかなか豪華な執筆陣。
斉藤の連載タイトルは「中古典のスヽメ」。古典と奉られるほどのデカい作品でもないが、昨今の若い読者が名前やタイトルは聞いたことあるなぁ的ものを「中古典」とくくり紹介するという企画。
今号では北杜夫「どくとるマンボウ青春記」をピックアップ。導入で狐狸庵先生こと遠藤周作のユーモアエッセーに触れ、その流れからマンボウに挑む作戦。なんだかヤケッパチな印象。
サイキン俺はコンピュータ相手に将棋を指している。コンピュータ相手に負けるのは相当クヤシイ。負けたくないので色々研究した結果、無茶苦茶な指し方をするとやっこさんは混乱することに気づいた。
しかし、こんな対コンピュータに特化した指し方では裏技邪道で、これじゃ一向に将棋力はあがらない。と、思いつつもついつい「野放図な手」を指してしまう。コンピュータがうろたえ振りにニンマリしてしまう。歩歩歩っ、所詮チミのような機械が人間さまの俺のにはむかうなんて十年早いんだよ!顔を洗って出直しな、みたな。
「中古典のスヽメ」からうけるヤケッパチ感は、そんな俺の棋風に通じるものがある。
石田千の連載は小説「並木印象」。「前回までのあらすじ」がほしい。
内堀弘「予感の本棚」には、「戦前の紀伊国屋書店」とサブタイトルが添えられている。どう転がるのかまだ分からない。
岩井俊雄のコラム「感覚のリセット」がおもしろいと思った。
岩井俊雄のブログ「いわいさんちWeb」
http://iwaisanchi.exblog.jp/

東京大学出版会「UP」12月号も同時入手。豊崎由美「海外文学今年の収穫」と今日新書を買った、長谷部恭男の「憲法という理由づけ」が気になる。