○文脈と抗弁

谷沢永一が著書「紙つぶて」のなかで、白川静を批判しているくだりがあると聞いた。酒の席で聞いたため、うる憶えだが、たしか白川は一文献に依りすぎているというのが谷沢批判の骨子と聞いた。。
友人は白川擁護の論陣を張って、一文献に依ったのではなく、当時一文献しかなかったのだと語った。
ま、谷沢の批判は確かに白川批判としてはイサミアシくさい。けども、史学を歩む前途ある者は、白川風の一発大逆転的ラッキーを期待してはならない。史学は博打でも予言でもないという警句として、谷沢の言は千金の価値があるんじゃないだろうか?