○バーチャル関西弁からの逃走
「どんづまり茶房」
http://www.naganono.com/doncha/

デジオリスナーの間では「どんちゃ」の愛称で親しまれている「どんづまり茶房」は、在阪の30代夫婦による掛け合いトークが人気のデジオ
大半のデジオがDJのひとりしゃべりを基本にしてる点で貴重な夫婦漫才風。
ツッコミのタカポン(夫)とふわふわした関西弁が可愛らしい、なにわ宇宙(嫁)のボケと突発的な切り返しがその魅力。繰り返し聴くほどの高度な話芸があるわけではないは、なぜか聴くものの心をつかむものがあることも確か。
非関西圏の人々は、関西弁のもつリズミカルな抑揚にだまされ、「関西人」=「面白い人」という関西オリエンタリズムの色眼鏡でみてしまいがちである。
「どんづまり茶房」における、タカポンとなにわ宇宙の展開する日常トークは、そうした勘違いから普通の関西人を救済することに成功している。それはひとえに、彼らのおしゃべりから浮上する「関西在住の今風の夫婦のライフスタイル」のせいだ。
なるほど地域性により形成されたコミニュケーションが根強くあることは、「どんづまり茶房」からも窺える。が、それと関西弁を巧みに遣う芸人たちの技量とは格段の差がある。
要するに「どんづまり茶房」の夫婦トークは、プロの話芸の確かさを再認識させてくれる。と同時にどんちゃ夫婦のトークが、玄人では出し得ない、等身大の今風の夫婦のあり方を提示している点で得難い魅力がある。別の言い方をすればデジオが目指す語り口というのは芸人のそれはない、ということか。
語ること、そのスタイルの隠された可能性をアマチュアらしい好まし歩調で探っているデジオが「どんづまり茶房」なのだ。


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