○熊切和嘉監督「青春☆金属バット」感想
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青春をこじらしてしまった大人のはなし。
高校野球球児(補欠)の難馬(竹内ピストル)は、「監督、俺納得いくまでバット振ってきます」と言ったとき以来10年のバットを振り続けてきた男。高校卒業後、運送屋を経てコンビニのバイトへ行き着くような境遇。けれど、「究極のスイング」こそが目標の彼にとってそんなことは瑣末なことだった。
感触的に「究極のスイング」完成間近だった。そんなある日難馬は、酒に酔い大トラ振りを発揮する女(坂井真紀)を目撃する。それが彼の人生の岐路だった。
一方の石岡(安藤政信)は交番勤務の警官。難馬と同じ高校野球部のエースだった。甲子園経験投手だった。しかし肘をこわし野球を断念した。肘の故障は、石岡の野球と野球プライドを凍結してしまい、彼から一切のやる気を奪ってしまっていた。しかし金属バット強盗事件は彼にもういちど野球に向き合う気持ちをよみがえらせる。
よくよく考えてみると、アル中女のワガママが周囲を振り回しているだけなのだが、この女の負のパワーが彼らふたりを青春の呪縛から解き放つ。素晴らしい構成。
若松孝二が野球の上手いルンペン役を怪演。ホンモノみたい。


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