○犬に仏性はあるか?

アルファ症候群とは。。。
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家の近所犬の散歩を眺めていて、犬の歩みと猫のそれとが違うことに気づいた。
犬の散歩を観察していると、それは二つの行為の繰り返しによって構成されている。
ひとつは前進。もう一つは臭いを嗅ぐこと。
これに対して猫を散歩を配置するなら、歩むことと立ち止まることということになる。
犬の歩みはまさに「前進」である。なにかとても嬉しそう。
犬的前進とは、ひたすらな前進をさす。ひたすら前進することが、彼らにとって生きる喜びに満ち溢れている。そして、電柱や垣根や金網のかどっこのにおいを嗅ぐ。これも己が犬であることの幸せをかみ締めているように見え、眺めいる私もなんだか大変楽しい気分になる。おもむろに後ろ片足を上げて放尿する姿勢はまさに犬らしいが、彼らにとっては副次的な、散歩のついで的行為なのかもしれないという気になる。
そのくらい彼らの散歩は前進と嗅ぐことの連続である。つまり、犬の美点とは、その人生(犬生?)の全肯定的態度といってよい。
翻って猫。彼らを猫たらしめているのは、その懐疑的的な態度に他ならない。
彼らに犬のような前進などありえない。世界は己と己以外で構成されており、己以外とはすなわち敵かもしれないという疑いが彼らの行動全体を律している。
いやいや猫はたんに馬鹿で、昨日の経験すら忘れるタチのため、おっかなびっくり歩むしか能がないのだという御仁もおられよう。けれどそうではない。猫は自らの経験すら疑うがゆえに、常に危機管理に怠りがないのだ。
「成功体験をすてろ!」
セブンイレブンの鈴木氏が言ったという例の戒めを忠実に実践するのが、すなわち猫なのだ。
犬の話題でなくなってしまった。