高橋源一郎ってフリージャズ?と「さようなら、ギャングたち」を貸した友人からのメールがくる。


野球、将棋、剣道等々。どんなゲームにもルールがあり、それに則った戦術がある。
戦術には流行りすたりがあり、隆盛する戦術は「セオリー」、「定石」などと呼ばれる。が、むろんそれは永久必勝の術ではない。
ゲームには勝ち負けがある。好敵手から勝利をもぎ取るには彼の手の内を観察し、その弱点を突くようこちらの戦術を工夫しなくてはならない。というか戦術の更新合戦こそゲームの骨頂なのだ。
つまり目の前の敵は、先達の積み上げた手癖の数々を破壊するという意味では、共闘する相棒なのだ。
高橋源一郎を読むとは、先達の手癖、小説のオトナ語に対し源一郎の片棒を担ぐということだ。
なお、メールの友人には、遠回しに違うという意味の返信をした。


さようなら、ギャングたち
4061975625高橋 源一郎

講談社 1997-04
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