○見えない土俵

職場にアニオタの人がいるのだが、23才くらい。「スーパーロボット大戦」でゲッターロボマジンガーZを知り、ハマッったという感じのよう。
職場で彼はずっとアニソンを聴いている。
ツワモノといえばそうなのだが、気になるのは、彼は持参のアニソンCDパッケージに描かれたロボットの名前を全部知らない点。つまり、ダンガードAやゴワッパー5のゴーダムを知らずにそれらのテーマソングを延々に聴いているのだ。
タイムボカン」や「テッカマン」などのタツノコのメカを眺めていれば、その共通点からある程度ゴーダムがどれか絞り込めると思うのだが。
ま、どんな趣味でも各自ツボがある。またジャンルを網羅的に把握しようと欲望するのはオタク的に潔いとは言えないかもしれない。けども、オタク的インテリジェンスってものは他人からすればどうでもイイ細部に対する強烈な固執、偏愛によって形作られると考える。そして、個々のオタクは細部への偏愛で培ったインテリジェンスによって、各自のタコツボで異床同夢に他者(=客観)を想起するのだと思う。が、ロボットアニメの会話をしていても、俺と彼が立つべき土俵のようなものが全く見えてこない。
とにかくメカに対する偏愛めいたものが彼にないという事実に正直驚いた。繰り返しになるが、一体ロボットの何に彼が心惹かれている皆目見当が付かない。