青山ブックセンター、倒産。

http://www.shinbunka.co.jp/news/04-07-16-photo.htm


書店員時代、しばしば六本木に足を運んだのは、そこに青山ブックセンターがあったから。
栗田のような中堅の取次をメインに据えているわりには、商品量が潤沢でまず驚いた。あまり見かけない本が平積みされ、それが「吹かし」でなく、本当に売れ筋らしいことにビックリした。
学習参考書や児童書がない、小室や大前、竹村などのビジネス本がない、一方奥の方のイベント台で半年ちかく建築書のフェア半年ちかく展開するなど、客層をどう捉えており、それを棚割りにどう反映するかと言った部分で、従来の先客万来の本屋発想に囚われない自由さがとても魅力的だった。

領収書買いをするような、マスコミな横文字商売の御用達の店だった。バブル崩壊後の他の書店は資格試験棚を増強し、芸術書や思想書のような趣味性の高いジャンルを減らしにかかった。青山ブックセンターは、そうした本屋の時流を良しとはせず、本店において、エコロジー(精神世界からエコビジネスまで)棚を果敢に提起した。しかし、領収書買いは増えなかったのではないか?増えたのは、「デザイン」や「編集」に興味あり!な見えない資格試験をさまよう若者ではなかったか?むろん彼らは羽振りはよくなかった。


ニュースソース:知ったかぶり週報2004年7月16日(金) 
http://www.sittakaburi.jp/index.html